1.Zachry Nuclear Engineering Inc.

 これまで提携しておりましたCSA(旧社名Computers Simulations & Analysis Inc.)は、Zachry Nuclear Engineering Inc.の一部門Analysis Divisionとなり、米国アイダホ州でエンジニアリング・サービスを行っています。(以下CSA/ZNEと略す。)主な取引先は、開発整備を行っているRETRANコードのスポンサーである米国のEPRI(Electric Power Research Institute)と、そのRETRANコードのユーザである電力会社です。CSA/ZNEではEPRIの委託の下に先端的な知見や技術を織り込んだRETRANコードの開発を行っており、更に安全審査に使用する電力会社に対してRETRANコードによる解析及びコンサルティング・サービスを行っています。 またアイダホ州にあるアイダホ国立研究所(INL)が開発を続けていますRELAP5コードに対する、自動初期定常状態設定機能の付加プロジェクトを米国NRCより受注するなど、高度な技術支援サービスも行っています。当社とは相互技術提携をしております。

 NAI(旧社名Numerical Applications Inc.)のエンジニアも同じAnalysis Divisionとなり、米国ノースカロライナ州でエンジニアリングサービスを行っています。(以下NAI/ZNEと略す。)また、数多くのコード開発も行っており、その中で著名なものとしては米国のEPRIがスポンサーになっているGOTHICコードがあります。 NAI/ZNEが行うエンジニアリングサービスとしては、熱水力解析としての過渡事象及び冷却材喪失事故(LOCA)解析、炉心管理及び炉心設計、燃料信頼性、格納容器/環境解析、シビアアクシデント解析などが挙げられ、これらのサービスを国内外の顧客に対して提供しています。

 当社は、このZachry Nuclear Engineering Inc.のAnalysis Divisionと相互技術提携をしています。

2.ABS Consulting (PLG)

 PLG(旧社名PLG Inc.)は、ABS Consultingの一部門であり、主に確率論的リスク評価を担当しています。(以下ABS/PLGと略す。) ABS/PLGは、米国ロサンゼルスを中心に、世界各国でリスク評価及び技術サービス活動を行っています。旧PLG社は1956年から主にリスク評価に関する広範囲な技術支援サービスを行い、現在までにWASH-1400やNUREG-1150などの数多くの主要な米国政府関連研究支援の他に、米国を始めとした世界各国の電力会社による数多くのPRAやIPEなどの評価及び技術コンサルティングを行っています。
 当社では、主に原子力プラントの確率論的安全評価分野においてABS/PLGと相互技術協力を行っており、国内顧客に対するABS/PLG技術展開上の積極的な技術的サポートを行い、実績を積み重ねています。

3.fortum

 fortumは、フィンランドのエスポーに本社を置く電気事業企業です。
発電所の運用と維持、エネルギー関連サービスを提供しており、260ヶ所の水力発電所と2基の原子力発電所を保有し、北東欧州において31ヶ所のプラントで熱電併給を行っています。
 研究開発活動では、5つの異なるテーマを持っており、1.発電所の維持と寿命サイクルの管理、2.燃焼技術、3.原子力の安全と効率性、4.化石燃料からグリーンエネルギーへの転換、5.波力技術に取り組んでいます。
 fortum社は、総合プラント解析コードAprosの開発及び保守を行っており、本コードはフィンランドの安全規制機関である放射線・原子力安全センター(STUK)が、自国の原子力発電所での使用を許可したコードです。また、本コードはその高い利便性から、フィンランドだけではなく、欧州各地、IAEA、日本を含むアジアでも使われ始めています。
 当社では、fortumとディストリビュータ契約を結んでおり、Aprosの販売及び技術サポートを行っています。

4.RMA Inc.

 RMA(Risk Management Associates)社は、米国サンディエゴに本社を置き、世界各国の原子力産業界に20年間にわたり、安全解析、シビアアクシデント解析及び確率論的安全評価の技術サービスを行っています。
 RMAでは他に、これら安全解析を行う時のユーザーインターフェイスとして、簡単に入力データを作成できるソフトウェア(SIM : Simulation and Interactive Analysis)及び簡単に結果をチェックできるソフトウェア(TVP : Transient Visualization and Post-Processing)を開発、販売しています。両ソフトウェア共にGUI(Graphical User Interface)を適用、特に入力データ作成ソフトウェアでは、画面上のプラント系統図などを見ながら対話的にデータを作成していくことができます。現在はRELAP5及びMELCORに代表される解析コードとのインターフェイスとして実績を積み重ねております。

5.Scientech Inc.

 米国のSCIENTECH社は、環境、技術、情報等の幅広い分野の技術サービスを提供する企業です。
 当社はSCIENTECH社と提携し、発電プラントの効率評価を行うためのツールの販売と技術サポートを行っております。このツールは30年以上に亘り整備が継続されており、現在も技術進歩及び顧客のニーズを取り入れたバージョンアップが行われています。米国電力会社上位100社の70%に、また米国外15カ国の25社に導入されている、豊富な使用実績を有するツールです。

6.MST Co., Ltd.

 MST(Micro-Simulation Technology)社は原子力技術者と原子力プラントの運用を専門とするソフトウェアエンジニアの専門家集団として1985年に米国ニュージャージ州に設立されました。MST社では、パーソナルコンピュータの技術発展を先読みし、あらゆるタイプの軽水炉のシミュレーションが可能な、パーソナルコンピュータ上で稼働するシミュレータPCTRANを開発しております。PCTRANはこれまでに約20カ国の機関に導入され、教育、研究、安全解析、確率論的安全評価、緊急時対策等に使用されています。

7.その他

 当社では、先端技術を有するその他の海外有力機関または会社と技術協力関係があり、顧客のニーズにあわせた柔軟な対応をとることができる体制を整えております。今後の会社の発展に合わせ、技術提携機関の増大を図っていきたいと積極的に考えております。